2011年12月28日水曜日

続・プレゼピオ

先日25日には、タイトルにあるようにサン・ピエトロ大寺院広場を訪ねて、”プレゼピオ”〔キリスト降誕の場面を表現した模型:イタリアでは多くの教会や家庭で飾り付けをします〕をご紹介しました。

さて、続編としまして、27日には今一度同所を訪ねて、キリストが25日未明に降誕しているシーンのプレゼピオを実際に見て参りました。(前回の写真と見比べてみて下さい)

ところで、2回にわたってサン・ピエトロ大広場に展開されています”プレゼピオ”を取り上げましたが、
不遠慮を恥じることなく申し上げますと、プレゼピオを作った理由はいくつもあるものと想像できます。
その歴史的な背景を調べるには、今少し日時を要しそうですが、イタリアならではの宗教的文化行事であることは、間違いなさそうです。

”プレゼピオ”にご関心をお持ちの方に、見逃せないスポットをご紹介します。
それはバチカン市国にほぼ近い所に在ります「Presepe dei Netturbini」 (via dei Cavalleggeri,5 Roma)です。それはそれは素晴らしい展示場です。嬉しいことには、入場無料でしかも年間開催と言うオマケ付きです。      http://www.amaroma.it/  ご参照ください。それでは、この辺で続編終了です。


               
                プレゼピオのキリスト降誕のシーンです。

                プレゼピオ 誰しも博士 クリスマス        元鷹

2011年12月27日火曜日

支倉常長像を探して「チビタベッキア」を訪ねました!

間もなくクリスマス《NATALE》休暇も終わろうとしています。休暇中は、家族と親戚の人らと
食事会を開いて,久振りに楽しいひと時を過ごすのが、イタリア式のクリスマス休暇の定番のようです。

さて、この機会にと以前から、一度は行ってみたいと念じていた”チビタベッキア”港をのんびりと電車で
訪ねてみました。と言いますのも、そこには仙台藩が派遣した使節団の団長:支倉六右衛門常長の銅像が建っているということを知り、異国の地で苦労をしたであろう支倉常長に逢いたい、という強い気持ちがあったからです。

ローマ・テルミニ駅から、普通電車に乗って、およそ80分くらいで(北西に向かって100kmほどでしょうか)チビタベッキア駅に到着します。駅に止まっていたタクシーに頼んで”支倉像”を目指しました。

想像していたほど大きくはありませんでしたが、それでも日本のサムライを表現した堂々としたブロンズ
立像でした。以来400年近くが過ぎて、同じ日本人として生きる自分のミッションの在り方を支倉像から、何か”インスピレーション”を貰った気がしました。持参した新潟の酒”菊水”で、銅像に向かって乾杯をしてから、ローマに帰りました。


                    1615年10月18日 ローマの海の玄関である
                    チビタベッキア港に錨を下しました。
                    

                    
              
               日本《月の浦》からローマへ至る船旅〔チャート〕を開設した
               石板案内が、像の右側にありました。

               月の浦 出でてみれば 海の果て 日本の想い パウロⅤ世へ

                                                  元鷹

2011年12月25日日曜日

バチカン市国から”メリー・クリスマス!”

メリー・クリスマス! たった今、バチカン市国から戻ったところです。
24日夜遅く小雨降る中を、多くの人たちが、サン・ピエトロ大寺院前に
集まって,大広場に用意された特設の大スクリーンに写った法王による
恒例の”クリスマス・ミサ”の生放送を見つめていました。

毎年、実物大〔以上かも知れません?〕の”プレゼピオ”〔キリスト降誕の
シーンを人形で表現した模型〕は、大変大掛りなしろもので、わざわざこれだけでも
バチカン市国へ見に行く価値はあります。本当に久し振りに〔およそ15年位〕
”プレゼピオ”を眺めましたが、今年も素晴らしいステージ設定で、リアル感いっぱいで
夢が広がるようです。

掲載の写真は昨夜24日の23時15分頃の撮影でしたので、まだキリストの姿は、
置かれた籠のなかにみることができませんでした。
さて、既にイタリアも25日《日》になりましたので、無事に降誕されたものと思われます。

                BUON NATALE !!


                サン・ピエトロ大寺院大広場につくられた”presepio/プレゼピオ”
                12月24日から、御公現《1月6日》の祝日の翌日まで飾られます。


                中央左のオベリスクに並んで巨大なXmasツリーが輝いています。
                そして、写真中央やや明るく光っているところが、”プリゼピオ”全景。

                プリゼピオ 25日待つ 人の声           元鷹

2011年12月18日日曜日

夜空に輝く ”光のベール”

昨夜は、コーラス大好きな友人から誘いを受けて、会場となるサン・シルベストロに近い教会”サンタ・マリア・イン・ヴィア”を訪ねました。探し歩いて、やっと開演直前に辿りつきました。

ローマ市には、教会の数は300とも500とも言われます。会場になった教会は、「サンタ・マリア」から始まる名前ですが、調べてみますと「サンタ・マリア」と名前の付いた教会だけでも200前後にのぼります。雪の伝説の”サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂”〔4大教会の1つ〕は、一番馴染があります。

さて、肝心のコンサートはラテン語での宗教曲ばかりでしたから、チンプンカンプンでしたが、”ハレルヤ”だけが、馴染の1曲でした。俗世間を一切忘れさせるような素晴らしいハーモニーに感動しました。

出演した友人らとバールで、演奏会の話を楽しんだ後に、前回も紹介しました「VIA DEL CORSO」に出てみれば、驚きの”夜空のベール”を目のあたりにしました。まるで天空から天の川が、舞い降りてきたかのように”光の雲”が、波を打ったように続きます。

2011年は、イタリア統合150周年にあたる記念の年です。トリコローレ(3色)のイタリアン・カラーを
”光のベール”にしたデザインは、さすがイタリア人の発想とカラーの魔術には、頭の下がる思いです。


ポポロ広場からヴェネツィア広場へ”光のベール”が架けられました

              
                上の写真と反対側〔ヴェネツィア広場に立って〕から、パチリ!
                師走の寒さも吹っ飛びました!!

                 三色の 光のベール どこまでも      元鷹

2011年12月15日木曜日

Via del Corso からBuon Natale!

ローマには、遺跡が多過ぎて目が眩みそうですが、観光ブックを持たずに気楽にブラブラするだけでも
十二分に楽しめる街並みや通りがあります。ついつい足の向く通りのひとつに”Via del Corso”が挙げられます。

たっぷりした道幅は、気持ちが良いです。両脇には、最新のファッション・ブティックが軒を並べます。ローマっ子も旅行者も、先を急ぐでもなしウインドー・ショッピングを楽しんでいる風景に出会います。ポポロ広場を背にして、歩きだしてすぐに愉快な”飾り付け”を発見しました。
”BABBO NATALE”〔バッボ・ナタ-レ〕が、早々と通りゆく人たちへ挨拶をしてくれていました。なんともはや心温まる飾り付けなのでしょう。人への思いやりを感じられるVia del Corsoは、一服の安らぎを与えてくれる通りでもあるようです。

18世紀には、この通りに文豪ゲーテが、逗留した舘があったそうです。ガイドブックには、”CASA DI GOETHE”が、この通りにあると紹介されているのですが、今回も見つけられずに帰って来てしまいました。’95年10月6日には訪問したとメモには書いてあったのですが、次回の楽しみと言うことに。



               VIA DEL CORSO 3XX番地の2階から、”BUON NATALE”
               メリー・クリスマス!と挨拶しているサンタの飾り付け

               数あれど コルソいちばん 癒しVIA     元鷹

2011年12月12日月曜日

テルミニ駅のお洒落な”クリスマス・ツリー”

あれよあれよ、と言う間に今年も師走に入り、早11日です。ローマに居りましても、日本人の好きな
”赤穂浪士討ち入り”の江戸元禄15年の四十七士の話しを想い出すのは、なぜか不思議です。

さて、このクリスマス・ムードで溢れたローマ市内の師走の様子をどのように、ご紹介したものか、ここ
数日の間、悩んでおりましたところ、先日たまたま通りがかりのローマの終着駅テルミニにて、”なんだこれは?”と言うXmasツリーを見つけました。今夜は、我が相棒”オリンパス一眼レフ”を抱えて、チンクエチェント(五百人)広場を跨いで、テルミニ駅へ駆け付けました。

写真をご覧ください!およそ10Mはあろうと言うBIGなツリーです。
通常ですと、これに奇麗に飾り付けをするところですが、ここはイタリア人、ローマ人です。少し、頭をひねったのでしょうね。ご承知のように、イタリアの玄関口のテルミニです。世界中の旅人が、通過します。日本の七夕祭りの願い事宜しく、多くの旅行者が希望をメモにして、ツリーにぶら下げています。

私は、今夜で2度のツリー拝見ですが、今夜初めて日本人の願い事を1件だけ、見つけました。
「また、再びROMAに来られますように!」きっと、この日本人は、”トレビの泉”でも肩越しにコインを
投げ入れたに違いありません。

                  
                    ローマ・テルミニ終着駅前に設置された大きなXmasツリーです。
                    旅行者によって、思い思いのメッセージが、大小の紙に書かれて
                    枝先に挟まれています。ぐるっと一周して、やっと日本語でのメッ
                    セージを見つけました。

                             

                12月11日(日)22:00頃撮影
                数え切れないほどの願いごとが、ツリーに張られています。
                旅行者は、おもしそうにそのメモを見ながら時間を潰しています。


                人は皆 希望求めて クリスマス       元鷹

2011年12月7日水曜日

エッ!ローマにも、と驚きました!

ローマに来て、前回(13年以上前になりますが)と大分違ってきたなあ、と感じることが、幾つもあります。そのひとつは、日本の食べ物《すし》が、あちこちで目立っていることです。寿司レストラン、バーの登場です。また、一部のスーパーには、巻き寿司や豆腐がパックに入って販売されている次第です。

また、食べ物以外では、KITTY(ちゃん)グッズの氾濫です。キッティーちゃんは、イタリア人にも人気度が高い様子で、商店街を歩きますと専門ショップを見ることが出来るほど浸透しています。

さて、先日郊外の街並みを散歩しておりましたら、面白い字句の入った店頭看板を見つけました。
”OTAKU”とは、日本語の「オタク」のことでしたが、聞いてみればイタリア人で日本のことが大好きな
人が、名つけたとのことです。(※添付写真ご参照ください。)

逆に残念ながら、トーンが低くなったと感じるものは、日本語学習熱でしょうか?
ローマには、世界から観光客が訪れますが、目立つのは中国、台湾からのグループ旅行者です。
まるで、昭和40年、50年代の日本がそうであったように今、ローマの観光地には、多くの中国人の
元気な声が、響き渡っています。

また、驚くことにはイタリア人の間でも中国語学習への関心度は高まっている様子です。余計なことですが、イタリアでも、英語が今少し使えるようになると嬉しいのですが。


2段目に{OTAKU}と書かれています。
P/C関連、DVD等を扱っているお店です。

オタク説く 我に気がつき 恥ずかしさ    元鷹






2011年12月6日火曜日

リッカルド・ムーティの”MACBETH”に感動しました。

久し振りの”TEATRO DELL’OPERA DI ROMA”《ローマ劇場》へのご案内です。
のっけから恐縮ですが、さすが世界のマエストロ”RICCARDO MUTI”でした。

満席のローマ劇場は、開演前からソワソワしているような空気が、劇場内を流れていました。
開幕は、18:00ですが、5分遅れのスタート。会場が、徐々に暗くなって、R/ムーティの
登場となるや否やブラヴォー・コールが湧きおこります。なんじゃ、これは!と彼のローマでの
人気度を知らない私は、一瞬驚きました。

ブラヴォーは、終演後に聞くものだと思っていましたから。
R/ムーティの実力度、人気度が推し量れます。兎に角、「待っていました!大統領!!」と
言う日本の昔の舞台への熱いエールを送ることに例えられます。

確かに、先ずカッコイイ容姿が光ります。渋い表情に集中力が伺えます。一挙手一動に《静・動》
の美が、映し出される気配がします。

ところで、肝心の”MACBETH”は?
主役のマクベス役のDARIO SOLARI,そしてマクベス夫人役のTATIANA SERJAN とも
ただただ素晴らしい歌声でした。オペラを知らない私が、コメント出来るような舞台演出では有りません。只管感動感激の舞台でした。
こればかりは、実際に観劇して戴いて感激をして戴くほかはございません。

イタリア・ツアーを計画中の方が、いらっしゃったら、ぜひミラノ、フィレンツエ、ローマ、ナポリ等での
スケジュールに、”オペラ”観劇をご一考されますようにお勧め申し上げます。


               このポスターは、ローマ劇場でのマクベス公演をPRするもので
               ローマ市内を走るメトロのプラットホームに張られていたものを
               撮影しました。12月3日 於:メトロA線 GIULIO SGRICOLA駅にて。

               ”MACBETH”や リッカルドの指揮 一点に    元鷹

2011年12月4日日曜日

ローマの水道橋

今日は、12月3日(土)でした。早いものですね。今年も1カ月を余すのみとなりました。
以前から、行ってみたいと念じていた”PARCO DEGLI ACQUE DOTTI”(パルコ・デリ・アックエ
ドッチ)《古代・中世の水道橋のある公園のこと》を訪ねて参りました。

行き方は、メトロA線に乗って(テルミニ駅から20分位でしょうか)、GIULIO AGRICOLA駅にて下車します。そして、VIALE・GILIO・AGRICOLAを歩きます。およそ5分位で、大きな教会に到着します。
教会の両そでから、廻って行くと野原というか、グラウンドのような公園が広がっています。

もう、水道橋は目前です。あるものは数百年前に作られたもの、そして2000年も前に作られた水道橋
の姿が、目の前に建っているという遺跡の凄さに、ため息が毀れるばかりです。
水道橋の近くでは、ボール遊びを楽しむ若人たちや、ジョッギングに汗を流す人もいます。

古代・中世、そして現代が、ひとつに溶け込んでいる風景を目のあたりにして、否が応でも歴史と言う
空間・時間が存在していたことに目をぬぐわざるを得ません。

水道橋に沿って、暫く歩いているうちに小雨がポツポツと落ちてきました。それで、気がついたのでした。もと来た道に戻らなければと。何処までも続く水道橋に誘われてしまったかのようにただただ歩いていたのでした。ローマのまた違った一面を肌で感じることができた”アックエ・ドッチ”でした。

          
                法王CALLISTOⅡが作ったといわれる”マッラーナ・デラックア・マリアー   
                ナ”水道橋《1122年》

                
                立入禁止のエリアでもあり、誰が何時作ったかなどの薀蓄が掴めません。
                AQCUEDOTTI・CLAUDIO、もしくは法王SISTOⅤ世の作った水道橋
                の一部分です。

                
                ポニーの親子が、水道橋の近くに繋がれていました。
                子供たちを乗せて楽しませてくれるのでしょう。

                いたずらに 水道橋に 想い馳せ         元鷹