2012年11月11日日曜日

芸術家の噴水

ローマの観光名所として代表的な存在ともいえる”スペイン広場”は、連日多くの観光客で賑わっています。そんなスペイン広場をあとにして、バブイノ通りの右側をポポロ広場に向かってゆっくり5分も歩けば、マルグッタ通りへ抜ける細い道に出遭います。

もうここまで来れば、スペイン広場の喧騒から遁れ、穏やかな空気の中で、時のながれを忘れてしまいそうなシーンが、まるでフィルムの一コマひとコマのように眼に入ってくるかのようです。

ここは、Via Margutta〔マルグッタ〕 と呼ばれる、映画「ローマの休日」の舞台になった有名な通りです。

さて、このマルグッタ通りには、「芸術家の泉」と呼ばれる泉が通り壁面に作られています。
彫刻家は、建築家ピエトロ・ロンパルディです。1926年以降1930年代にかけてローマ市内10地区
〔市内を10に区分けしたもの〕に、それぞれの区に見合った〔地域をイメージさせた〕デザインをテーマにしたそうです。

この通りには、古美術商、デザイン事務所、画商、レストラン、ホテル、アパート、インテリア照明器具店、理容店などが小さな間口ではあるが、個性あふれるお店ばかりが並んでいました。

”ローマの休日”では、この通りの51番地が、新聞記者ジョーのアパートの所在になっていました。
日本人が、この映画のメイン・スポットを調べて、地図を片手にここを訪ねてくることも頻繁なようです。
王女アンの眼には、ここの「芸術家通り」の町並みの雰囲気はどのように映ったのでしょうか?

ところで来年は、映画”ローマの休日”が世に出されて60年目の記念の年になるとのことです。
多くのヘップバーンのファンが、このマルグッタ通りを行ったり来たりする姿が、目に浮かぶようです。


                   
                    S・P・Q・R文字の真下には、絵具の入ったバケツが置かれ、
                    その下両脇には、イーゼルが配置されてます。右は、笑っている  
                    顔、左は怒っている表情の人間の顔がモチーフです。

                      
                    管理人さんに許可を戴いて中庭に入ることを許されました。
                    左側に、アパートへ通じる階段がありました。
                    これ以上は、私有地につき入場出来ませんでした。念の為。

                    マルグッタ 藝術街 夢通り        元鷹   

                      

研究 マーキュリー像の謎 そのⅢ

ギリシア神話、ローマ神話といったファンタジックな世界の物語は、いつか読みたいものだと思いつつも只只時間が、矢のように過ぎ去ってしまい興味も関心も失せてしまう性質を持っているのでしょうか?
 
さて、日本人には比較的馴染みがあるものに「マーキュリー」を挙げることが出来るかも知れません。
マーキュリー〔メリクリウス、ヘルメスとも〕は、神話では全能の神”ゼウス”の末っ子という設定であります。ヘルメット、両腕、両足には小さな翼をつけていて、韋駄天のように素早く動き回るので、伝達の神、技能の神、商業の神、等々と崇められています。
 
このブログでは、タイトルのように「研究 マーキュリー像の謎 そのⅢ」と題して、その後の調査〔オーバーかな?〕をお伝え致します。お時間のとれる読者の皆さんは、ぜひともアーカイブにて2月のブログから、そのⅠ、そのⅡをお読み戴けましたら一段の興味が湧くことと存じますので、お勧め致します。
 
★テーマを整理してみたいと思います。
  • 1)三越本店正面玄関〔ライオン像のある〕中層階にマーキュリー像が設置された当時〔1923年〕のことですが、誰がなぜマーキュリー像を設置することを決めたのでしょうか?
  • 2)像の原型は、ローマ市Villa Medici〔スペイン階段上・丘のトリニタ教会左お隣。現在は、フランス文化省所属、一日数回のガイド付ツアーが、仏・英語であり。〕公園内噴水のオブジェと紹介されています。また、そのオリジナルは国立フローレンス博物館〔実際には、フィレンツェ・BARGELLO国立博物館〕に所蔵されている。
  • では、その実態を確認してみよう、という追跡調査をすること。
テーマの1)は、資料文献を、或はご担当の方に将来ご協力を願いたいと勝手に念じている次第です。さて、ここに居てテーマ2)は、幸いにも都合をつけて足を運ばせれば、可能なことと思われます。
 
従いまして、以下の通り2)のチャレンジをしてみました。
 
①2011年9月10日〔土〕フィレンツェ市  バルジェロ国立博物館 訪問
                ミケランジェロの間にて、”マーキュリー像”を観る〔写真参照〕
 
                   ① ポーズは似ているが、全体に飛んでいるように見えます。
                     左手、右足は三越本店にある像に比べ、動的です。
 
②2011年9月20日〔火〕ローマ市     Villa Medici 訪問
                公園内噴水中央に飾られた”マーキュリー像”を観る〔写真参照〕

②公園に向かって後ろ姿を撮影しました。
広い庭園の最初の出口にその美しい姿を見つけました。
やはり、①同様に動的な姿です。              
                    
 
※①と②の写真を比較しますとほぼ同型の作品であるように思われますが、三越本店のマーキュリ  ー像とは、デザインが違います。その為、同博物館に電話にて確認しますともうひとつの像が、2F〔日本の3F〕に在る、との回答を得て、ホットした覚えがあります。
 
③2012年11月5日〔月〕バルジェロ国立博物館 再訪問
                目的:もう一つのマーキュリー像を観ること。
                結果:残念ながら、収納されているという2Fは、一般公開されずに閉鎖に
                   なっていました。
                ※博物館入口係員にいつ公開になるのかを聞いても分らない、と言います
                  悔しくても一旦引き下がることにしました。

以上のことから、総じてお伝えできますことは次のような仮説です。

  • A.作家ジャンボローニャ〔別名:ジョヴァンニ・ダ・ボローニャ〕は、マーキュリー像をいくつかの型を作っていた。①,②とも三越本店の原型〔オリジナル〕でないのは、他のデザインの作品と
    その後並び替えられた為である。その原型は、③のように非公開になっている。
  ・ B.①,および②は、1598年以来414年変わらないものの、三越本店のマーキュリー像は、
    コピーした時点で、デザインはモディファイ〔変更・修正〕された為に、各部位が違った角度、カタ 
    チを作っている。
  • C.原型を模したもの〔銅像〕を大正12年7月に設置したとの説明〔三越〕であるが、誰がどのように模したものかは、明らかではありません。よって、原型に拘らずに「模したもの〔コピー〕」
    を銅像にしたのではないだろうか、という見方には無理があるでしょうか?

  ・ 仮説A,B,Cは、仮に非公開のマーキュリー像が、どのようなデザインなのかが判明した時点で
    ハッキリとした答えを得ることになりそうです。

    従いまして、これ〔そのⅢ〕を持ちまして「研究 マーキュリー像の謎」は、一先ずお開きとさせて
    頂きます。※新しい情報を入手しだい、お知らせ致します。

ところで、マーキュリー像が大正12年7月に設置されたわけですが、2カ月後の9月1日に起った関東大震災によって消失した〔或は、太平洋戦争中に軍に供出された、との説あり〕後は、1972年〔昭和47年〕の創業300周年記念事業の一環として再設置されるまでの半世紀は、席を空けたまま状態だったわけです。今日、私たちが仰ぎみます「マーキュリー像」は、表面を合金で黄金色に仕上げられF/R/P〔強化プラスティック〕材質で出来た2代目の「マーキュリー像」なのです。

           三越の マーキュリー像 獅子の上      元鷹    
          
                                                                 

2012年11月9日金曜日

夢の超特急 "ITALO"  イタリア鉄道の旅

仰々しいタイトルを付けてしまいました!旅行とか、況や鉄道なんて文字をブログに採り上げられるほどのトラベル体験がないのに、至極恐縮な心持ちです。恐れ入ります!

しかし、そんな「旅おんち」「鉄道おんち」でも、是非ともこればかりは、早いうちに体験させて貰いたい
ものだと、春ころから願っておりました「ITALO」(イタロ、またはイタローと発音するのか?)乗車の夢が叶い、あわててペンを、否キーボードを叩き出した次第で御座います。

論より証拠です。先ずはこの雄姿/ロング・ノーズ、そして堂々たるロゴ&カラーをとくとご覧ください。


ローマ・ティブルティーナ駅12番線にて11/4(日)10:00AM頃
撮影しました。トレードマークの”うさぎ”も気に入りました!

さて、興奮を抑えて先を続けることと致します。新登場の”ITALO”新幹線の特徴は、NTV㈱の
ホームページから、調べますと①環境保全に配慮②省エネ運転③座り心地が良い④安全管理に
自信あり⑤静かな環境、と言ったPRが書かれているのですが、イタリア語記述の為、
真に相済みませんが、全てを掌握したものではないことを先にお詫びしておきたいとおもいます。

そのほか、全長が202m、450人乗車可能、最大積量423t、などとの情報も見られます。
4日は、チケットを手配しただけで、翌日5日同駅より乗車して、フィレンツェまで出掛けてみました。
席は、従来の1等、2等、3等から呼称を変えて、「CLUB」、「PRIMA」、「SMART」とお洒落な?
クラス分けになっています。私は、ポケットと相談して「SMART」7号車の席に陣取りました。

最高速度は、ローマ⇔フィレンツェ間では、250KMでした。フィレンツェ以北での運転は、さらにスピードアップされるのかもと、乗車しない区間を気にしつつ、左右の窓外に眼をキョロキョロさせて、
気がつけば”間もなくフィレンツェに到着します!”という電子掲示板が、目に入りました。

このような具合で”ITALO”新幹線初乗り体験は、あっ気なく無事に?一幕終了となりました。



                確か1号車寄りから「Club」(所謂1等車)が、並びます。
                続いて、「Prima」(写真ー上),そして「Smart」です。
                Wi-Fi 接続完備ですので、多くの乗車客は、インターネットを
                楽しんでいました。

                辞書引けば ”ITALO”の意味は イタリア人     元鷹

                初乗車 ”イタロ”の旅は 花聖堂            元鷹