2014年9月4日木曜日

第272話 白露の候 雑感

岩波の国語辞典を引けば、「二十四気の一つ、秋分の十五日前、九月八日ごろで、このころから秋気が加わる。」と解かり易い表現で説明してくれています。タイトルの”白露(はくろ)”のことです。

今年も九月に入りました。年年歳歳一日一カ月一年が早く過ぎ去るように
感じられるのは、何故だろうか?などと同年輩の人達との会話でよく出てくる話題のひとつです。

因みに傍らに置いてある三省堂ことわざ・慣用句辞典第二版を引いて、
「月日に関守りなし」(月日には、その運行を止める関所番はいない、の意で、年月のたつのは早いものだということのたとえ。)という面白い慣用句を見つけました。成程、昔の人はうまい言い方をするものかな、と合点。

さて、ローマの天気の今は?
この夏は、私にとって三年前から四回目の夏になったわけですが、比べると今年の夏は、短かったと印象です。毎夏のあのジリジリとしたあのローマらしい夏を味わう日が少なかった。

前半(七月)の夏は、雨が多かったようです。これも余りローマらしく無かった訳ですが、世界的な異常気象と云われる昨今です、ローマだけが例外の枠から外れる訳には行かないのは当然であります。

さて、不思議なことに九月一日からパッタリと云う表現がピッタリする秋の天気になりました。立秋(八月八日ごろ)のころから、朝夕の風は頬に秋の気配を感じさせてくれていました。

してみると改めて天体の不思議を思わざるを得ません。
来週八日(月曜日)には、満月の綺麗なお月さまを観ることが出来る、と
知人が嬉そうに説明してくれましたが、慌しい日々を繰り返す生活をいっとき忘れて、私もお月さまをじっくり眺めながら、秋の風情を楽しみたいと思っています。
シチリア島 パレルモの月
2013年9月21日撮影
 
 
まんげつを とってくれろと なくこかな 一茶
 
 
夏の夜や 窓から見ゆる 月を抱く  元鷹

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